~ 小さな銀河の始まり ~
一切の光も音も届かない暗闇。
ここは宇宙の最果て。
そこに大天使のジョルフがやってきた。
ジョルフはそこで左耳にしていた眩しいほど光るピアスを外すと手の中で握りつぶした。
その手から零れた光は勢いよく広がり大きな渦を巻くと、そこに燃えさかる大きな太陽。
そして小さな水の惑星を作りだした。
そして今度は右耳のピアスを外し同じように砕くとフッと息を吹きかけた。
ジョルフの息に吹かれた光の粒から今度は星の頭をした妖精の子供たちがいくつも現れた。
「こんにちは。天使さま」
星の妖精たちは幼い子供のような声であいさつをした。
「ああ、よく来てくれた。お前たちに頼みがある。この惑星の成長を見守って欲しい。」
「私たちで良いのですか!?ありがとうございます」
妖精たちは嬉しそうに答えた。
ジョルフはこの惑星の設計図を妖精たちに渡し別れを告げると、大きな翼をひろげまた暗闇の奥へと消えていった。